オイルフィルター
オイルフィルターの分解・比較・検証

サブタイトル = 純正ってそんなにエライの?

よく社外品のフィルターは●×△■○▼・・・って方が多いですよね!?
純正が一番・・・って、でもなんで?何がそんなに粗悪なの?
実際 社外品フィルターを使うことで発生するトラブルって聞いたことありません

 トラブルの多くはオイル交換自体をサボっていたり、フィルター交換をサボっていたり・・・
ユーザーのズボラなメンテナンスに起因するトラブルです。

 高いお金を払って純正の使用は 安心料、保険料・・・ とか仰る方もいますね。
でもフィルター自体が直接の原因でトラブルってないんですよ、
 上記のズボラなメンテナンスに起因するトラブルは
純正フィルターを使ったからといって、補償されるものではありません。


さあ じゃあどんだけ駄目なのか検証してみます。
今日は 破壊君です(笑)

左から 純正  アストロプロダクト  モノタロウ です。
お値段は 純正=1050円  アストロ=340円  モノタロウ=266円
モノタロウには次回のオイル交換シールが付いてます
 さすが業者・工場向けの通販ですね=プチアドバンテージ
※以下写真の 並び方は 左から純正、アストロ、モノタロウです。

パッケージの様子
純正はカッコイイ白いキャップでゴムが保護されています。
アストロ と モノタロウ はラップですね。
ちなみに 純正 と モノタロウは 薄くオイルが塗ってありました=アドバンテージ
実際は 装着直前にエンジンオイルを塗りますので関係ありませんがネ。


ゴムパッキンのオイル穴の様子。
純正は 小穴が中央に寄っていますね・・意味があるのかな?? 社外2つはホボ同じ。



純正とモノタロウには @〜Cの数字が90度ごと周囲に印刷されています。
これは 締め付けるときに、ゴムパッキンが着座してから360度締め付けるための目安位置、
まあこれを見て締め付けるエンジニアって聞いたことないのですが・・・。
 純正はこの数字が逆にかいてあります。=これはフィルターの殆どは逆さ(パッキンが上)向きに付けるからですね。
アストロには な〜〜んも刻印なし・・・別に困ったことはないのですが。


さあいよいよ破壊です。

このように パッキン側を金ノコでカットします。

パッキン側をはずすと、その中に 黒いゴムが見えます。
これは ワンウェイパッキンで、エンジンを止めたときに
まだ濾過していない汚いオイルが、オイルパンに逆流するのを防ぐためで、
特にフィルターが上(パッキンが下)を向いて取り付ける構造のエンジンには役に立ちます。
 んがエンジンの構造によって無意味な場合も多く、ジムニーも無意味です(笑)


ワンウェイパッキンを取り出すと いよいよ本命のフィルターエレメントが見えます。
真ん中のアストロは3本の足が出ていて、センターを保つ構造のようです。

さあこれが フィルターエレメントです。
純正には ばらけ防止の紙帯がついてます。
右のモノタロウは 上下の座金の厚みが多いですね・・・無駄=濾紙が少なくなる。


フィルターエレメントをはずすと、ワンウェイパッキンを押し付けるスプリングが見えます。
純正が一番ばねの力が強い。


リリーフバルブの様子(入力側)

リリーフバルブの様子(出力側)

リリーフバルブは フィルターが目詰まりしたときにフィルターをバイパスして
オイルを循環させるためのエマージェンシー機能です。
 もっともこのリリーフバルブが動作するような使用状況はまずないでしょう。
 よしんば動作したら・・・あなた車乗る資格ないよ!!


さて本命のフィルターエレメントの破壊に入ります。

破壊直前のエレメント、工作の丁寧さ は純正が一番ですね。


この破壊のときによくわかりましたが、
アストロは作りが柔わでカッターでカットしている段階でヘロヘロしています。
 もっとも力の掛かる部分じゃないので、使用にはま〜ったく関係ありませんが、
モノタロウは中芯の穴が小さく細長いスリットのような形状ですね。
 濾紙を通過したあとの穴なのである程度の流量がキープできれば問題なし。
 逆にアストロは穴が大きすぎ&穴多すぎ。

さて勝負も大詰めです。 肝心の濾紙量は・・・??

位置についてぇ〜 よ〜いドン
チャラララララァ〜ン♪

3位 アストロ君 95センチ


2位 モノタロウ君 120センチ


堂々の1位は 純正君 155センチ。


こんな感じですね〜(笑)
比較は 同じ強さでかる〜く引っ張った長さです。
これは 折り目の部分は濾過効率が大きく落ちるので
折り目を多くして長さを稼いでも意味薄いので・・・。


濾紙をひん剥かれ 裸にされた可愛そうなフィルターエレメント達。


・・・んで?
純正が一番長くて(濾紙の量があって)いいじゃん!。
確かにそうですが、値段は最安値のモノタロウの4倍、アストロの3倍もするんですよ!?

今回は濾過抵抗の測定、濾過のきめ細かさなどは測定していませんが、
濾紙の能力を同じと仮定した場合は、濾紙量が多くなることによって
1、濾過の抵抗が少なくなる。(だから?あまり意味ないが・・・)
2、目詰まりするまでの寿命が長い=長持ちする。
●ここで1の抵抗減少効果で、エンジンの性能アップ、燃費アップ 等と謳っていたら
       ・・・そりゃ〜オカルトチューンの範疇だよ。 おぢさんびっくり、臍で茶が沸くよ。
○実際問題としては2の長持ちって意味合いだと思われます。
しかし長さを見れば
純正が  15,500Kmの寿命だとすれば、
モノタロウ12,000Km
アストロ  9,500Km
乱暴な計算ですがこんな比較もできます。
 ようは激安品でも 純正の半分以上は持つわけですので、
純正品のエンジンオイル交換2回に1回のフィルター交換のサイクルを
オイル交換ごとにフィルターも交換すれば いいだけの話ですよ。
なんせ アストロもモノタロウも値段は半分以下ですから。
 毎回フィルターを交換することによって、より多くの古いオイルを交換できるので
相乗効果も期待できますね。
 どうせオイル交換するのならフィルターまで交換してもたいして手間は変わらんでしょ〜!?
エンジンによって違いますが、オイルフィルターを交換しないと
その分余計に(約一割)古いオイルを再使用するんですよ←手間より こっちのほうが精神的に嫌だな


結論としては・・・
こまめにオイル交換の度にフィルターも交換する使い方なら
激安品の能力を超えることもないし、純正品が優位性を発揮する段階でもない。
 ならば・・・
比較2位の濾紙量、そしてなんといっても 値段が激安の266円!

 モノタロウでもいいじゃん!=安物でも十分じゃん!?

純正品は・・・
激安と同じくらいの値段で入手できるのならば→もれなく純正を買いますが、
値段差が2倍以上あるのなら→安いほうで十分。


 しかしオートバック○やホームセンターなどで扱っている社外品
今回検証した激安品と変わりない中身で値段は純正と変わらないボッタクリ・・・。
安くてナンボの社外品なのにネェ〜。




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