OM1n ボディ


さてテスト撮影で本体が正常に動作することが確認できたOM1nです。
修理工房でプリズムの交換と、モルトの張替えを発注しました。

まずはここ内蔵の露出計がしっかり動作するかどうかですね。
このカメラは糸で露出計を動かしていますので、過去の扱いにより
糸が切れて露出計が動かない筺体も多いようです。
 この露出計はもう修理不可能なので、オークション購入では要確認事項です。
このプリズムは交換しましたので、ファインダーも非常にクリアーです。
 特有の腐食はファインダーの下のほうにモヤモヤが出だし、酷くなると画面の下半分が見えません。
ただこのプリズムは今でも交換可能ですので、修理するつもりならあまり気にすることはないでしょう。


35年前のものですが、いまだに皮も殆どめくれていません、
またミラーにも磨き傷はほとんどありませんでした。


OM1nなのでMD対応です。
このMDの蓋が外れやすいのでテープで止めてあります。
この蓋はもうメーカーでも入手不可能です。


若干目が粗くなってきた布幕(フォーカルプレーン)シャッターです。
目測ですが、前幕、後ろ幕ともかなり正確でした。
 修理のときにOHも依頼、シャッター速度もほぼてを入れる必要なし とのこと。


さすがモルトはボロボロ、これは ミラー室、フィルム室ともに全て張替えです。


さてオリンパスOM1の一番の特徴ですが、
シャッタースピードの設定ダイヤルにあります。
多くの一眼レフは ASA感度調整ダイヤルと兼用されていて、
軍艦部の右手側にあります。
 慣れの問題もありますが、ここだと絞りと同時調整が難しく
シャッターから指を離してダイヤル調整するので、
一瞬のシャッターチャンスを逃がすことを嫌った 米谷氏の思想ですね。
またこれだとファインダーから目を離して、軍艦を見ないとシャッター速度がわかりません。
 どうしてもシャッター速度優先の露出設定になりがちです。
対してオリンパスはレンズ取り付け部の台座にシャッター速度のダイヤルがあります。
(だから糸で露出計を連動させているのですが・・・)
これだとファインダーから目を離さず、絞りを調整しながら、シャッター速度も
左手だけで操作可能です。

 その代わりとして 通常はレンズの手前部分(ボディ側)にあるレンズ絞り調整ダイヤルが
このOMのレンズでは一番先端側(フィルター側)に絞り調整があるんですよ。
 かなり異色な存在で 35mmカメラの王者ライカからイヂメられましたが、
当時最小最軽量、バクテリアから宇宙まで・・・のキャッチフレーズをひっさげ
このOM1で(ハーフから)一眼レフの世界に乗り出してきたオリンパスです。
 その後デジタルになって粉飾でオリンパスは可哀相な会社に成り下がっちゃいましたネ・・・。




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