HK808

いわずと知れたハイモンドのフラッグシップHK808です。
30年程前に購入したもので、ず〜っとお蔵入りしてましたが。
2004年に総合通信士を取得してからは、通信士たるもの縦ぶりくらい
まともに打てなくては・・・から始まり、縦ぶりの魅力に取り付かれました。




久々に叩いてみると、「あれ?808ってこんなんだっけ?」状態でした。
それもそのはず、ず〜っとほったらかしでしたからグリースはがちがちでした。
ますはオーバーホールから





ベアリングカバーの+ねじ4本をはずすとすぐにベアリングが剥き出しになります。




ベアリング部分を横から見た状態



オープン型のマイクロボールベアリングです。7個の小さなボールが入ってます。
まずはCRC−556で綺麗に古いグリースを流しだしてから、
良質のグリースをうねうねと押し込みます。
グリグリベアリングを回しながら、反対側から新しいグリースが出てくるまで押し込んでやります。
はみ出たグリースを綺麗にふき取り出来上がり。


ちなみにこのHK808はばねがやわらかめで 350g程度の重さにすると
透明なカバーがしまらなくなってしまいますので、
裏側にワッシャーをはさみばねを強くしています。これでカバーも綺麗にしまりGOOD



カタログには見れないスペック
支点から接点までの距離     (A) 31.5mm
支点からツマミの中心までの距離(B) 88.0mm
ストローク比(B/A)            2.79
ツマミの直径                 29mm
机面からツマミまでの高さ         96mm
※分解して計測した訳ではないので、寸法には測定誤差があります。

HK808の打鍵音(MP3)




HK808のメンテナンスその2

実は前回のメンテナンスの時に、右側のベアリングにゴリがあることが
発覚、指で回すとゴリゴリという感触のボールの磨耗があったのです。
ただ回す角度が10度くらい以上回さないとゴリが出ないので、実際の
使用には2度も角度を使わないから関係ないといえば関係ないが、
どうしても気になるので、交換用ベアリングを注文した。

片側のベアリングにガタがきているということは、もう片方もじきにお亡くなりに
なるので、この際両側とも交換することにした。
発注ついでに、気になっていたバネの伸び感があったので、スプリングも注文する。


届いた交換用のベアリング2つとスプリング。

ちなみにプライスは
ベアリング@500円、スプリング@400円、送料@100円、合計1,500円でした。


さて問題のベアリング
このベアリングは、打ち込みなので ベアリングの真中の支点軸を
叩いて抜き取ることから始まります・

 1 支点軸を止めている上部の+ねじをはずす。
 2 はずしたいほうのベアリングを上にして、万力等に槓杵(レバー)を固定する。
 3 はずしたいほうのベアリングを(レバー)に押し付け、
 4 ベアリングの中心に見えるのが4mmの支点軸です。
   この支点軸にM4のねじをあて、ハンマーで叩いて支点軸を押し出す。
 5 反対側のベアリングも同様に 押し出す。


上 新品ベアリング 8ボールになっていた。
中 支点軸 新しいベアリングが挿入しやすいように嵌合部分を磨いてある。
下 はずした古いベアリング 7ボール

あとは 元通り組み立てるだけ、
ついでなので、新品ベアリングもグリースを充填させておく。




さて ここまでメンテナンスしたついでに、
完全分解して、気になっていた部分を直す事にする。
 その気になる部分とは・・・・


大理石の下のプラスチックが意外と柔らかい為か、
正面左側、写真のポストイットの部分に指をあてて打鍵すると
大理石が沈み込む感触が気になっていた。
 どうやらハイモンドの大型大理石の電鍵(HK1Zもそう)に
共通する弱点のようである。
 古い枠型の樹脂の土台はしっかりしていてこのようなことはない。
 また702のような小型の大理石の台にもこの現象は感じられない。

原因は手前部分のこのあたりには大理石を止めているねじが無い。
プラスチックが軟いので ゆがんでいる。

対策としては、完全分解して大理石とプラスチックをくっつけてしまえばよい。
超強力両面テープを大理石の裏側全面に張り、
プラスチックの台と貼り付けてしまいました。

これで この部分に指をあてて打鍵しても、大理石の沈みこみは
全く気にならなくなりました。


ここまでやったので、ついでにプチ改造
過去の酷使と長年の放置プレーにより
ツマミのねじの部分にヒビが入ってしまっていた。

また この電鍵は、槓杵(レバー)にM4のねじがついていて、
ツマミの部分にはメスねじだったので、ツマミをはずすと、
ねじだけが飛び出たかたちになる。

気に入らないのでヒビを修理するついでに槓杵(レバー)のオスねじをはずして
ツマミ側をオスねじに変更した。
(現行の808もこのツマミ側にネジがついているタイプになっていた)





HK808の改造モデル 小型808はこちら

















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