工事担任者 通称 工担 ☆8☆他 のページ

もう大分前に取った資格です。

 もともとはNTTが国営だった頃の内規資格でしたが、
分割民営化に伴い別途国家資格として昭和60年に誕生しました
 当時はアナログ種が1〜3、デジタル種が1〜2の5種類でしたが、
そのあとアナログデジタルを統合した総合種ができました。

一応扱いが郵政省(現総務省)で、大臣免許です。

 私は、第2回(確か60年(1985年)の終わり頃だったと記憶)の試験で、

アナログ3種☆8☆(1986年)

アナログ2種☆9☆(1986年)

アナログ1種☆10☆(1986年)
 3資格同期に一発合格できました。
NTTの内規資格からの移行期の試験でしたので、かなり甘く、合格率もよかった気がします。
 この工担より前にゲットしている資格としては、2アマ☆4☆(1982年)、
 や電話級通信士(現4海通)☆5☆(1983年)がありましたが
てんで分野の違う資格なもので、とっかかりが大変だった記憶があります。
 ソレノイドリレーでメモリーができる!ということには驚き、
また電話回路って0V(グランド)電位を基準に−の電圧で制御されているとか、(電話線は0Vと−48V)
3線インターホンの知識はありましたが、2本の線で どうやって同時に送話と受話ができるんだろう??
などと目からうろこの新しい知識、分野でした。

 それにしても写真が若い!! 漏れもこんな時代があったのね〜(笑)
この資格の管轄は総務省(旧郵政省)この郵政省系の資格は書き換え無しの永久ライセンス。
なので、写真が・・・ちなみに古いアマチュアの免許なんか・・・もう本人の面影ありません(爆)


その後かなり経って、平成15年(2003年)にデジタル1種の科目試験を合格し、

既存のアナログ1種とのあわせ技で アナログ・デジタル総合種☆18☆(2004年) にGet
(実はコレ↑1科目だけであとは免除の試験でしたが結構難関で3回目でようやく合格できました)

 実質現在でもこの旧総合種があればできない工事はないのですが、
実務にかかわっている以上最高位を取らなくては・・・
ということで、資格改変で新しくなった、AI・DD総合種の移行試験を平成18年(2006年)に受けます。
AI・DDに替わってまだ2回か3回目だと思います、この時は合格率6%だかの超難関だったと記憶しています。

なんとか1発で合格できて AI・DD総合種☆24☆(2006年)

さ〜てこの資格ってなにができるのでしょう?
 電柱からの各家庭、ビル等への引き込み工事
NTTの電話局内の配線工事、ビルの中のモジュラーまでの配線工事
光ファイバーの終端装置ONUまでの配線工事・・・。等で、これらの工事、および監督です。
 そうなんです、この資格は監督権がありますので、現場でだれか1名持っていれば十分。
なので、実際に電柱に登っているヘルメットかぶったおじちゃん・・・殆ど持っていませんヨ!

逆にいうとONUから先のLANの配線や、電話のモジュラーからの先の電話機の配線や交換等は
一切資格がいらないんですよ!。 LANの工事には資格は不要!
 この資格の取り扱い団体(デ協)ではLANの工事にも必要なように言っていますがネ・・・そりゃ詐欺だ。

さて、現場にいつも持ち歩いているメインツール↓



工事担任者の証↑ブレストという工具(道具)です。
 一緒に写っているテンキーは ポケットダイヤラーという代物(これは¥40Kくらいします)で
アナログはもちろんISDNのAチャンBチャンの発着信のテストができます。
 ブレストとは電話機の簡易版のようなもので、
基本はクリスタルイヤホンとダイナミックマイクで構成されています。
 あと抵抗3本、バリスタが1つ、コンデンサー1つ、スイッチ2つ、がありますが、ホントこれだけのもの
  たったこれだけのものでも¥10K超えるのはボッタクリですよね〜。
ちなみにクリスタルイヤホンはインピーダンスが高いので、回線に影響を与えずモニターできます・・・盗聴も・・・(危)
またこのブレスト2台と2心の電線、電線に適当な電圧をかければ、インターホンのように相互通話できます。


さてこの工事担任者という資格ですが・・・。
資格をとっても現場ではま〜〜〜ったく使えません!。
   黒 ・・・・ これは電話工事のイロハのイですが、こんなことすら試験に出てきません。
    ・・・・ これもイロハのイなのですが、これも試験には出ません。

つまらない232Cのピンアサインや、ISDNのプロトコルの問題を出すより
こういった、実際の工事に関わる問題を出すべきでしょう!?
 はっきりいって、学科だけの試験ならこの工事担任者の上位にあたる
  電気通信主任技術者線路主任技術者の資格に組み込むべきだと思います。
やはりこの資格は電気工事士の試験のように実技試験は必要でしょう・・・。





後記さて
   黒 ・・・・ 
    ・・・・
これらが基本といいますが、実際はどのように必要になっているものでしょう?
参考・後学に

これが↑実際に設置される電話回線の 一例です。
マンション等の場合はMDF室や電気室などに設置されています。
このボードの左側にある黒い太いケーブルが、電信柱に繋がっています。
右側に下にべろぉ〜ん と這っているクレーのケーブルが
 モジュラーコネクターへ繋がる電線の束です。
ここの設置状況は 90回線分になります。
白い箱の中に保安用のヒューズが入っていて、箱1つで10回線分です。

で箱の中は・・・↓

このように↑1〜10まで回線ごとにヒューズが装着されます。茶色いのがヒューズ
このヒューズの色で、アナログなのか、ISDNなのか、ドライカッパなのか判別できます。
 この茶色は ドライカッパ用
 ドライカッパってなあに? ドライ=乾いちゃった、カッパ=Cu=銅 直訳すると 乾いた銅線
  銅線、電線、電信柱・・・はNTTの持ち物です。
   これを 別の事業者(禿テレコムやKDDIなど)が借り受け、事業を行うことに用いられる 銅線=メタル回線。

 ちなみに(高いので)原則使用しない回線にはヒューズは装着しません。
ここの上の部分にカラーで○をつけてありますが、
1番は 、  2番は と黒
3番は 、  4番は と黒
5番は 、  6番は と黒
7番は 、  8番は と黒
9番は 、 10番は と黒

これが 上の色分けなんです。 この色分けを知らないと工事すらできない ということになります。
 さて 2、4、6、8、10 これ全部 と黒ですね!?
どの番号の色だか、黒だか、 はてまた奇数番号も全部に が入っていますね!
どうやって見分けているのかといいますと・・・。

 1番+2番の 、黒 の4本で軽く よりをかけてあります。
同じく
 3番+4番の 、黒 の4本で軽く よりをかけてあります。
これの繰り返しで1〜10番まで 判別できるように 電話線ケーブルが作られています。


↑こんなふうに10回線ごとに色分けマーキングをします。

さらには 1〜10番まで20本を一まとめによりをかけて、そこに色別のテープを一緒によってあり、
このテープの色が 、 これで50回線分を識別
さらに 50回線を一束にして・・・・を繰り返して、数百という電話回線のケーブルが出来上がります。
 ちなみにここに引き込まれているのは100P 100回線分です。


この写真の左上に 少し色別のテープが見えます。
このように ”より”で全てを判別していますので、 バラバラにしちゃうとどれがどれだか
判らなくなっちゃいます!(もしそうなったら実は機械を使って判別するのですが・・・えらい手間!!)
写真の右側にあるように、色電線をつかってマーキングをつけていきます。
この色を見ることによって、別の工事人が見てもすぐに判別できます。
 写真の白○でかこってあるのは 1番回線 このケースのように大量回線の場合は
全て回線を使い切ることはないので、1番回線を別用途に割り振ります。
 これは 電話交換局まで直に繋がっていて、 途中電柱などからも割り込み可能、
ここに 工事担任者の必需品、ブレストを繋げ、現場と電柱、 現場と交換局など相互通話を確保します。
交換局や電柱の工事人と通話確認しながら、
 ○○番に1234を入れてください・・・等とやり取りしながら工事を進めます。

参考例2

↑これは 上の100Pよりも少し古いタイプ 回線数は200P
上に見える黒い超ぶっといケーブルが200対の電話線、この先は電柱に繋がっています。
下に見えるグレーのケーブルがモジュラーコネクターへ繋がっています。
 ちょろっと黒いケーブルに挿んである紙は 線番対照表、
これで何番の回線に、どの電話番号を入れるかを指示されて工事します。

参考例3

これはまた別の場所の将来の増設を見越した50回線、
 そのうち現在使用分の30回線のみボックス設置。

これの色撚りはわかりやすいですね。 50回線ですから5色で綺麗に別けられます。
最初の10回線がのより、
次の10回線が のより、
その次の10回線が と順番に色分けされます。





まだ書きかけですが・・・気が向いたら追記します。



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